新崎優太

仮想通貨とはIT技術を利用して生み出された通貨で、インターネット上で利用可能な暗号化された電子通貨のことをいいます。仮想通貨といえばビットコインが有名ですが、ビットコイン以外にも数百種類以上の仮想通貨が流通しており、この多さは国や中央銀行の枠にとらわれることなく発行出来ることによるものです。 デジタル通貨は、物理的通貨(紙幣や硬貨など)と区別されています。厳密に言えば「仮想通貨(暗号通貨)」もデジタル通貨の一つとして捉えられているのですが、ここで説明するデジタル通貨は主に「電子マネー」が該当します。「電子マネー」は「円」を電子的に記録し現金の代わりに使用する物のことをいいます。 中国では2015年8月に人民元ショックが起こり、すでにデジタル通貨決済が主流となりました。 中国ではe コマースが発達しておりショッピングなどの決済(支払い)はデジタル決済が当たり前となっています。現金を持たなくてもスマホがあればどこでも買い物や飲食が可能で、仮想通貨の取り扱い店舗も増加中です。それだけに人民銀行では将来法定通貨が消滅するのではないかと危惧しています。 2018年3月に北京で開催された記者会見で周小川氏(中国人民銀行総裁)は「現金はいつか時代遅れになるかもしれない」と述べ、さらに仮想通貨については「投機的目的で使用される方が多く、決済で使用されることの方が少なく経済には何の役にも立っていない」ことを警告していました。しかし中国人民銀行は仮想通貨のより早く、安くもっと便利な決済手段を達成しようとしており、デジタル通貨を検証しているところであることも述べました。